障害者アートは差別?頭をユルくしてアートを楽しもう! 〜すごいぞ、これは!札幌芸術の森美術館展に向けて〜
こんにちは。729です。
今日は、巷で話題の「障害者アート」についてのお話です。
なぜ急にそんな話になるのかというと…
文化庁主催の巡回展「すごいぞ、これは!」が、札幌の芸術の森美術館(【公式】札幌芸術の森美術館ホームページ)で、11月14日から開催されるからです!
「障害者の優れたアート作品」についての調査をもとに、全国の美術館学芸員や美術の専門家が「すごい」と推薦する12名のアーティストたちの作品が一堂に会します。
というこちらの展覧会。
なぜ注目なのかと言うと…
わたしが障害者アートが好きだからです!!!
それはもうね、たくさんの人に観に行ってもらいたい!そんでもって魅力を知ってもらいたい!!
この展覧会の開催にあたって、
「障害者アート??」
「そんなの逆に差別じゃん??」
「アートって言えばなんでもかんでもアートにしすぎじゃない??」
という、否定的な声がよく聞こえてきます。
…待って待って待って。
これ、すごくないですか?
まだ始まってもない展覧会なのにめっちゃ批判されてるんですよ!?
そんなの普通(?)の展覧会ならまずないですよね。
なんだこれ!楽しみすぎ!!
どんな展覧会なんでしょうね。ワクワク
そんな私も行ったことないから、もしかしたら行ったら否定的なこと言うかもしれませんけどね。笑
というワケで、
まだ展覧会は始まっていませんが、
私なりの障害者のアートの楽しみ方のお話をしたいと思います。
ところで、障害者アートというものに、初めて触れると言う人は、少なからずいると思います。
「障害者の人って、ちゃんと絵が描けるの?」
「よくわかんないけど、それって差別じゃない?」
「なにそれ?おいしいの?」
こんな感じで、色々な印象を持たれる方がいると思います。
実際に、わたしが障害者アートを観るときに一番感じることは、
「なんかよくわかんないけどスゴい!!!」
です。笑
そんなわたしが障害者アートに出会ったのは、高校3年生のときでした。
そのころのわたしは、吹奏楽部に所属しながらも、美術の道を志していて、でもその道の険しさに悩んでいました。
ここからが近代美術?
これこそ現代アート?
芸術を志すなら一郎しても美大を目指さないと?
そのためにはデッサンをやらないと?
そのためには部活なんてやってられない?
そもそも美術なんて将来が不透明なことやっていいのかな?
…とこんな感じで悶々と悩んでいたときに出会ったのが、障害者アートでした。
その自由で新しい感性に、とても驚いたことを、よく覚えています。
障害者アートは、「アウトサイダー・アート」または「アール・ブリュット(生の芸術)」と呼ばれることが多いです。
美大などで正規の美術教育を受けた人が作る、いわゆるアートの枠組みにきちんと沿ったアート(インサイダー)ではない、ある種逸脱した「生きる芸術」という意味でそう呼ばれます。
それまで、美術を学ぶなら、型にはまった美術を志さなきゃいけないと思っていた私に、もっと自由な美術の世界を好きでいていいと教えてくれたのが障害者アートでした。
実際、ここからここまでがアートというのは、ないのではないかと思います。
だって、デュシャンの便器だってアートなんだよ??
障害者アートは、一見「なんだこれは?」と思うものが多いです。
「なんだこれは?」という感情から
「どんなこと考えてたらこんなの作れるんだろう…」
「これを作った人にはどんな人なんだろう」
「どうしてこれを作ろうと思ったのだろう?」
と思いを馳せるのは、芸術の一つの大きな楽しみ方です。
生まれ持った才能、それに加えて美術アカデミーでの努力で勝ち取った圧倒的画力で…みたいな所謂有名な画家の絵を観て、この部分にはこんな意味があって、この部分は誰々の影響を受けていて…というある意味、知識勝負の鑑賞も、もちろんいいのですが、
頭をゆる〜くして、
なんだこれ?
なんかわかんないけどすごいぞこれは!
と、新鮮な驚きを与えてくれる芸術に、あなたも出会ってみませんか?
それまで悩んでいたことへのヒントが、見つかるかもしれませんよ♪