明日、美術館に旅に出よう!

明日はちょっと遠出して、アートを通して地域を見てみませんか?

美術館で写真を撮る人たち 〜美術館とカメラについてその②〜

こんにちは。729です。

前回の更新から、随分期間が空いてしまいました。
その間、何をしていたかと言うと、上手に文章が書けなくてソワソワしていました。(笑)

普段、大学の課題のレポートを書くときもよく、何が書きたかったのがわからなくなる状態に陥るので、このブログなんて話が横道にそれまくりで毎度毎度、よくわからない結論になってしまいます。

読んでくださっている方は、本当にありがとうございます(笑)



今日は、美術館とカメラについてその②
ということで、
美術館で写真を撮る人たちについてお話したいと思います!



1.展示の入り口で写真を撮る人たち


先日、東京に美術館巡りに行ってきた私ですが、どこの美術館でも、スマートフォンで写真を撮っている人の多さには、とても驚きました。

特に、展覧会の入り口で写真を撮っている人が多いこと多いこと!

これは、SNSの普及がすごく関与しているんだろうな〜と感じました!

わたしも、ブログを書くようになってからたくさん写真を撮るようになったのて、お気持ち、わかります!!

ほらね!(笑)

でも、最近の美術館の展示って、写真撮りたくなるくらいかっこいい入り口が多いですよね。
美術館的には、展示室内で写真を撮られては困るから、写真撮影スポットとして豪華な入り口を作ってるのかな?と勝手に予想してます。



2.撮影禁止の場所で写真を撮る人たち


ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展で、大きく印刷された名探偵コナンのイラストのボードと記念撮影している高校生くらいのカップルがいたことを、すごく覚えています。

なぜなら、そこは、写真撮影禁止だったからです。

この展示は写真を撮ろうとする人が多くて、注意を受けている人を何回か見ました。
普段あまり美術館などに来なさそうな人が多かったので、知らなかったという人が多かったのだと思うのですが、そのカップルは、明らかに監視員の人の目を盗んで撮影していました。

なぜそこまでして写真を撮りたかったのでしょうか?


実は、写真撮影禁止の展示で、こっそり写真を撮ってる人は、フランスに行ったときもたくさん見ました。

今年の3月に
三脚
フラッシュ
自撮り棒(セルフィスティック)
を使わなければ、写真撮影がオッケーになったオルセー美術館ですが、わたしが行ったときには撮影禁止だったにも関わらず、人目を盗むこともせず堂々と写真を撮るアジア人がいっぱいでした。


確かに、作品を見ることよりも、作品を生で見たという事実が大事なことってありますよね。
わたしも、高校生のときの部活で、民衆を導く自由の女神、というタイトルの曲を演奏したことがあったので、ルーブルドラクロワの同名の絵を見つけたときは、真っ先に写真を撮って、SNSで共有しました!

今日、
スマホのカメラの画質は上がって、誰もが簡単に、より本物に近い複製を作って、発信することができる時代になりました。
インターネットさえあれば、誰もが簡単にその土地に言った気分になれる時代になりました。

正直、美術館になんていかなくても絵は見れます。
有名な絵画とツーショットを撮りたいなら、スマホのアプリで合成しちゃえばいいのです。

でも、人々は美術館にいきますよね。
私も、いくらインターネットの画像検索を駆使できても、美術館には行かずにはいられません。

わたしは、作品を鑑賞できることだけが美術館への目的ではなくなってきているのではないかな?と思います。



3.複製の技術は美術館を変えたのか?


複製の技術が発達したとこは、美術の世界を大きく変えたと言われています。

例えば、写真技術の発達は、それまで技術職だった美術家から職を奪い、芸術を個性の時代にしました。
ウォーホルは、複製技術を使い、イメージが反芻され消費されることを作品にしようとしました。


複製技術の発達は、美術館も変えるのでしょうか?


最近、美術館に行くと、
「コンサートみたいだな」
と思います。


複製されて何度も見慣れた作品でも、“本物”を見るがために足を運んだり、
有名な美術家の作品とあらば、とりあえず立ち止まって見ている感じ。

有名なアーティストのコンサートには人がたくさん集まるけど、
比較的無名なアーティストのライブには、物好きや通りすがりの人がちらほらとしか集まらない

みたいな関係性が、特別展と常設展みたいじゃないですか!

これね、今考えたので、伝わらなかったらごめんなさい!(笑)

そして、その物好きや通りすがりの人たちが、なんとなく好き!と思う作品や作家を見つけてほくほくしながら帰ってゆく。

コンサートに来た人は、やっぱり本物は違うね、アーティストの知らない一面を知れたね、と言って帰ってゆきます。
もちろん、コンサートには、そのアーティストの昔からのファンも来ていているのが前提です。

撮影禁止ですよ、と言われても、守らない人は必ずいるし、それが公開されることを求めている人もいます。


わたしは、美術館の役割は、
“新しいこと”に出会えるところ
だと思っています。

でも、価値って、人それぞれですよね。

美術を学んでる私が言うんだから正しい!それに従え!
なんて1ミリたりとも思いません。


本物や、既知の作品を体験したい!と思う人もいれば、この作品を部屋に飾りたい!と思ってミュージアムショップでポストカードを買っていく人もいる。
だめだとわかっていても、写真を撮ってしまう人もいる。
そして、SNSにあげられたその写真を見て、自分もそこへ行った気分になれて満足する人もいる。


美術館の魅力は、その作品をいろいろな人が見ているという空間を作れることにあると思います。

複製の技術は進歩しても、美術館は変わっていません。

でも、そこにできる空間は変わっています。

それは、空間を作っている人、或いは科学が変わったからなのだと思います。


こんな時代になるなんて予想もしなかったであろう人が描いた絵が、こんな風に写真に収められているって少しふしぎですよね!



おまけ.わたしが撮っちゃっ写真


最後に、私は展覧会ではあまり写真を撮らないのですが、思わず撮ってしまった写真がこちら。

たぶん東京都現代美術館他人の時間という展示でみた作品です。(曖昧)

タイトルも作者も覚えてないのですが、奥の窓から見える夕焼けの色がめちゃくちゃきれいで、ふわふわ浮いてる布が空の光を透かしていて、
この空の色のために作られた作品なのでは?むしろここだけずっとこの空の色なのでは?
って思うほどの瞬間に見れたので撮りました。

でもきっと、どの時間の空をバックでみても、この時間の空のために作ったんだろうな〜と思ってしまうびっくりするほどきれいなんだろうな、と今、写真を見ると思います。



みなさんもぜひ、撮影ができる美術館に訪れた際は、感動を写真に収めてみてくださいね!